ロブスター

この映画の奇妙な点として、登場人物たちの恋愛観が挙げられると思います。近視、足の悪いこと、滑舌の悪いこと、ビスケットが好きなこと、鼻血の出やすいこと、美しい髪をもっていること、冷酷非情なこと等々、自分の特性とでもいうべきものを、相手もまた…

ひつじ村の兄弟

行間を読ませるタイプの映画なので、人によっていろいろな解釈ができそうなところですが、私としてはこれは近親間での同性愛を扱った映画だと思いました。 映画の結末で兄が意識を失った弟を裸で抱きしめて「もう大丈夫だからな」と囁く場面になって、私は初…

オンリー・ゴッド

こういう一見で意味がわからない映画は、いろいろ推理したり想像でストーリーを埋めていく、というのがひとつの楽しみ方であると思います。そういう意味でこの映画はとても面白かったので、どういうふうにこの映画を見たか、私なりの解釈を書いてみたいと思…

ボローニャの夕暮れ

様々な感想を読んだのですが、多かったのが「オヤジが気持ち悪い」でした。 娘に彼氏を工面しようとするところなどは、娘に対する干渉としては行き過ぎていて、嫌悪感を感じる人も少なくなかったと思いますし、なにより客観的に見ればろくでなしの男を娘にあ…